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261025

 とても大切に読んでいたまんがが最終回を迎えた。物語が明確に完結に向かいはじめてからというもの、最新話が更新されるたび、一話一話に込められた願いに胸がしめつけられるようで、毎回泣きながら読んでいた。唯一無二の絵のタッチと類まれな言語感覚から織りなされるユニークな世界観・まんが的リズムで、弱い者は弱いままで生きていくことはできないのだろうか?という悲しみと怒りをするどく捉え、それでいて繊細に描きながら、手を差し伸べることを諦めないやさしさの物語。作者である岩澤美翠先生の社会への洞察もさることながら、キャラクターひとりひとりの造形もヴィジュアルから信条に至るまで緻密で魅力的であり、広く読まれてほしい作品である。

『千年ダーリン』というまんがです。10/31までトーチwebにて全話無料公開されているようなので、ぜひ。

 近年、日本だけではない世界の分極化を見るにつけ、文化的リベラリズムの(ごく個人的な)実践方法について思う。自分自身マイノリティに属するアイデンティティを持つ者として、個人の経験という不可謬な論拠によって相手を説得というゴールに追いやるのではなく、対話を続けることを諦めないでいたいと思う。そして同時に、マイノリティにそうした不可謬な主張をも強いる社会の責任についても考え続けていかなければならない、という気持ちを新たにする(時にはつらく、どうしようもなく、投げ出したいという気持ちになるとしても。すばらしい物語はいつも希望を与えてくれるものだ。)