archive 250601
朝、少し早めに起床して仕事をし、お昼ごろから両親と奈良の矢田寺へ。あじさいが有名なこの寺は地蔵信仰の中心地としても知られており、あじさいと同じく六月の間だけ拝観できる本堂では、地蔵菩薩像をはじめとして重要文化財に指定されているいくつかの仏像にも見えることができる。今日はたまたまボランティアの方がいらっしゃり『矢田地蔵縁起』(地蔵菩薩が本尊となるまでの伝承を記した絵巻)について説明を聞くことができた。その結末だけをかいつまんで話すと、地獄で地蔵菩薩が人々の身代わりになるのを見ていたく感激した僧侶が現し世に戻ってから熱心に地蔵信仰を広めた……というような話なのだが、面白かったのが、その僧侶が地獄を見学したきっかけの部分だ。 平安貴族の小野篁は昼は現し世で役人を務め、夜は冥界で閻魔大王の手伝いをしていたという。その小野篁が、閻魔大王は明けても暮れても罪人を地獄へ送る日々、ハードワークとその仕事の責任の重さにノイローゼ気味である……と矢田寺の僧侶に相談したところ、その僧侶が自ら閻魔大王のもとに出向きそのメンタルケアを引き受け、お礼に地獄ツアーをしてもらったという話だった。すごく俗っぽい。
あじさいは二分咲きといったところだったが、満開の頃にたずねていたらゆっくりとこんな話を聞くことはできなかったかもしれないと思うと、それもよかったのかも。
帰宅してパソコンを開いたら今朝進めていたはずの仕事が無に帰していてしばらく現実を受け入れることができなかった。つらい。まあ閻魔大王でもハードワークで心が弱るのだからそういう日もある。六月もがんばりましょう。